【雑記】試験中における危機察知能力の重要性
どうもこんにちは、タマころです。
久しぶりにゆるーい感じの記事を上げようと思います。
お題は、タイトルにある通り「試験中における危機察知能力」についてです。
僕はサッカー観るのが大好きなんですが、サッカーでも大事ですね、この力は。
昔でいえば、戸田選手が優れていたように思います。最近では山口蛍選手ですかね。
さて、余談はこのあたりにして、まずは僕の実体験からお話したいと思います。
ブログでは極力自分語りはしないようにしてましたが、今回はご容赦ください(汗
じつは僕、この2月に第112回医師国家試験というのものを受験したのですが、その時のことです。
と、その前に、事前知識として以下の記事を紹介します。
先日、メディックメディアという医学部教育の参考書に特化した会社からこのような記事が出ていました。
[国試]号外!大波乱の「112回国試禁忌肢問題」がついに判明! 8000人に上る受験生・100人以上の禁忌肢選択者のデータから分かったその問題とは?(その1) | INFORMA byメディックメディア
この記事は、厚労省から公表されない禁忌選択肢について分析した、非常に貴重なものになります。
その中で、今年の「禁忌踏んだやつランキング」を紹介しているわけですが、一位がこの問題になります。
112C026(総論)
日齢21の新生児.母子手帳の便色カードを見て,便の色が薄いことに気付いた母親に連れられて来院した.在胎39週,出生体重2,800gで出生し,出生時に異常は指摘されなかった.完全母乳栄養である.体重3,200g.体温37.0℃.心拍数110/分,整.血圧80/40mmHg.呼吸数32/分.SpO2 98%(room air).四肢を活発に動かしている.皮膚および眼球結膜に黄染を認める.心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部は軽度膨満しており,肝を肋骨弓下に3cm触知する.腸雑音の亢進はない.患児の便の写真を別に示す.
母親への説明で適切なのはどれか.
a 「母乳をやめましょう」
b 「すぐに血液検査をしましょう」
c 「1週間後に便を持参してください」
d 「便の細菌を調べる必要があります」
e 「この便の色であれば再受診の必要はありません」
画像はオムツの写真ですので、実物を見たい方はリンク先からご覧になってください(閲覧注意?)。
で、この問題は胆道閉鎖症疑いでbが正解、禁忌選択肢はeの「再受診必要なし」になります。
そうですね、まず僕の話をする前にこの問題の簡単な解説をしますか。
実はこれ、文章中にほぼ異常値がないんですよ。肝臓3cm触れるというのも、赤ちゃんなら実は正常範囲内です。
つまり、これは画像一発勝負。画像で灰白便を鑑別できなければ、ただの元気な赤ちゃん。
画像から、これは正常便だ!と判断してしまうと、おのずとマークシートはeを塗りつぶすことになってしまうのです。
で、ドボン。。
ちなみにeの選択率は25.8%ということで、多くの受験生は回避できてるわけですから、これを選ばなかったこと自体は確かに自慢にはなりません。
ただ、一応それにまつわるエピソードがあるので、ちょっと紹介させていただきますね(前置きが長くて申し訳ない、、)。
じつは僕この問題、Cブロックの一番最後に回したのです。だから、すっごくよく覚えています。
問26ということで75問中わりと序盤のほうで、当時ペラっとこの問題を見たとき
うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
となりました。
やはり、このうんこ白いか????となったんですよ。まあ白いんですけど。
文章中にはこれといって目立った所見はないし、うんち母親が言うほどでもない気がするし。。。
e・・・かな?
と、マークシートに当時塗りました。
でも、やっぱり怪しい。これ間違ってたら禁忌っぽいぞ。。
という気持ちがつのり、結局解答番号に目印して、また最後に見直すことにしました。
75問を解き終えたあと、少し気持ちを休めてまたこの問題に取り組むことにしました。
ペラっと画像を見て、、うん、やっぱり緑だ。これが胆道閉鎖の所見といわれてもしょうがない、わからん。
と思って、また本文を見たら、、あれ??これは、、
体重増加不良?
となりました。
計算してみると、<20g/day
一応正常は≧25g/dayで、しかもあえて日齢21として絶妙に20下回らせてるし、何か意味があるとしか思えない。
胆道閉鎖かわからないけど、とにかくこの体重の増えは病的、帰らせるのは危険!
と最終的に判断して、bを選びました。
はい。という僕の国試受験体験談になります。
その後、あの問題は絶対帰らせてはいけない問題として、「おれ、あれで禁忌一個ふんだわー」というトークが全国で繰り広げられることとなります。
この話から僕が言いたいのは、タイトルにもある「危機察知能力」を鍛えてほしいということです。
といわれても、この言葉自体かなり漠然とした表現だし、それを鍛えるというのもどうすればいいかわからない、というところがホンネかと思います。
そうなんです、じつは僕もよくわかっていません。でも、僕はこの力のおかげで今までの試験を乗り越えてきたんだと自負している節があります。
というわけで、一緒に言葉の定義からしていきましょうか。僕なりの定義を以下に述べます。
試験中における危機察知能力とは、合否を分ける一問を見分けることができ、さらにそれを正答できる能力。
いかがでしょうか?僕のイメージはこんな感じです。
やはり、合否を分けない問題が解けなくてもまったく痛手ではないので、いかにキワドイところで勝負できるか、ですね。
次に、その鍛え方ですが、これはすごく難しい。。
今この記事を書いている現段階でも、いい案が思いつき切っていないという状況だったりします。
もうちょっと考えて、整理したいところですね。
というわけで、その鍛え方については、また次の機会にしたいと思います。
この土日には更新します。
ではいったん。中途半端ですみません。