【医学部編入】生命科学講義・核酸 ~ヌクレオチド~
どうもこんにちは、タマころです。
今回からは一応、新しい単元として"分子生物学"というくくりになります(前回までは細胞生物学)。
まあ一言でいえば、遺伝子に関する分野ですね。
まず初回の今日は、基本事項ということで、遺伝情報を担うDNA(デオキシリボ核酸)のさらにその構成単位であるヌクレオチドについて勉強していきます。
さあ、百聞は一見にしかずということで、まずは以下の図をご覧になってください。
(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/核酸)
wikipediaより引用しましたが、この図はいい具合に端折られてかつ炭素の番号がハイライトされてて、理解するには非常にいいんですよね。
具体的に見ていくと、真ん中が糖で、左にリン酸基、右に塩基(bace)が付いている構造になっています。
つまり、糖・リン酸・塩基の3つの構造が合わさっているわけですね。
そしてこれらをひっくるめて、核酸の構成単位として「ヌクレオチド」と呼びます。
もっと噛み砕いた図でみると…
(http://www.mogella.com/dendo/col/index.php?eid=101)
こういうイメージになります。
ここでポイントは2点あって、一つは糖が五炭糖(ペントース)であること、もう一つは塩基には5種類あるということです。
ヌクレオチド内にあるこの五炭糖のことを、「リボース」もしくは「デオキシリボース」といいます。
ちなみに上のwikipedia引用の図は、リボースですね。
この2位の炭素についているOHがHになると、デオキシリボースになります。
そして、塩基の種類についてですが、これは常識でしょう
アデニン(A)
グアニン(G)
シトシン(C)
チミン(T)
ウラシル(U)
の5つがあります。
そして、AとT(またはU)、GとCがペアになります。
ウラシルはDNAでは登場せず、RNAでチミンの代わりをします。
(http://www.mogella.com/dendo/col/index.php?eid=101)
あと大事なことは、水素結合の数です。
AとTの結合は2個の、GとCの結合は3個の水素結合が存在します。
それで覚え方は…あの、野球知ってる人は、G.G.佐藤って選手いたじゃないですか?落球で有名の。
それに掛けて G-C 3個 とかどうでしょうか?
つまらんシャレ言ってスミマセンf^_^;
あと残すは、ヌクレオチド同士の結合についてです。
ヌクレオチド同士は、リン酸基のOHと糖の3位の炭素に付いてるOHとが、縮合重合することで連なります。
大事なところは、赤字にもしてる通り炭素の番号ですね。
もう一度、ウィキから引用の図を貼ります。
この図の通り、リン酸基が付いてる炭素は5位なので、いわば5位と3位が結合することになります。
そしてこの結合は非対称になるため、5位の方向を5'側、3位の方向を3'側というように名付けます。
そうそう、あとヌクレオシドという単語があることを簡単にご紹介しておきます。
ヌクレオシドは、非常にややこしい存在なのですが、ヌクレオチドの3つの構成要素のうちリン酸を除いた糖と塩基のみからなるものです。
一文字違いなので本当に紛らわしいですね…
はい、というわけで以上がヌクレオチドに関する基本事項になります。
基本事項とは言いましたが、知らない人は知らない話で、まあまあ差がつきやすいところなのかなと思います。
では、次回からは本格的な分子生物学の内容に入って、DNAの複製と修復機構についてお話していこうと思います。