再受験・学士編入で医学部を目指そう

20代後半、男。医師・獣医師。 医学部受験情報の発信や編入向けの生命科学の解説をしていきます。2018年3月31日より医学部編入受験生のためのウェブサイトMediTransを立ち上げましたhttps://www.meditrans.solutions

【医学部編入】生命科学講義・細胞の死と癌化① ~ネクローシスとアポトーシス~

どうもこんにちは、タマころです。


今日は2017年4月1日、世間はエイプリルフールですね。

ネタ記事を期待したいところですが、残念ながら今日もいつもの調子で講義していきます。

むしろ間違った情報を提供してしまわないよう、気を付けて記事を書いていきたいと思います。



というわけで、今回のトピックは細胞死です。

わりかし問われる分野ですので、ここで説明した内容は最低限理解するようにしてくださいね。



まず、細胞死には大きく2種類あります。


ネクローシス と アポトーシス


さすがにご存じですかね。

ネクローシスは日本語で言えば「壊死」になります。

対してアポトーシスは「プログラム細胞死」と言ったりします(同義ではない)。


2つの違いは当然いくつかありまして、よく表とかでまとめられたりするんですが、なかなか覚えられなくないですか?

やはり記述形式でその違いを出題されたりするので、正確に覚えているのが望ましいのですが...

ここではざっくりと一言で言い表すと


ネクローシス・・・細胞大きくなる→破裂する→内容物でる→炎症起きる

アポトーシス・・・細胞小さくなる→ちぎれる→粉々になる→アポトーシス小体


といった感じです。スタートから真逆ですね。

ネクローシスではいろいろ膨らむのですが、とくにミトコンドリアが著明に腫大することが重要のようで、教科書やネット等のネクローシスの説明では必ずといっていいほど登場します。
なので、当然記述するときも必須項目になるかと思います。


そして本題のアポトーシスですが、もうほんと、アポトーシスだけで大問一つ作れるんじゃないか?というくらい問われる部分が多い気がします。

それほどメカニズムがよく分かっているってことですよね(それだけ研究者たちの興味がそそられる現象)。


まず、アポトーシスにおいて最も重要な因子(群)は、カスパーゼと呼ばれる酵素です。

カスパーゼにいくつか種類があって、それぞれ番号がついてます(またこれが厄介)。


それで、とても大事なこととして、アポトーシスが誘導される経路には内因性経路外因性経路と2つが存在します。

ここがなによりポイントです。このメカニズムはある程度知ってないとマズいです。どうも編入試験的にはこのあたり好物なようで。


このまま続けると記事が長くなってしまいそうなので、次回それぞれの経路について詳しくみていきましょう。


今日は短めですがこの辺で。