【易しい解説】天然高分子化合物をマスターしよう④ 〜核酸〜
どうもこんにちは、タマころです。
久々の更新になってしまいました(^_^;
これで高分子化合物シリーズが終わるので、今後はまた更新のペースを上げていきたいですね。
目標は二日に一記事!
↓高分子シリーズこれまでの記事↓
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さて、ラストの単元は「核酸」
いやー、この単元は旧課程時代から存在はしたけど、当時は選択分野だったこともあって、実は僕入試で解いた経験は一度もないんですよね…
模試でも出題された記憶はありません。
昔はそれくらいレアな単元だったんですよね。
で・す・が
このたび新課程になってから、おそらく出題頻度は高くなります!
その根拠は、核酸分野があの"センター試験"で出題されたからです!!
去年のセンター試験最後の設問、こんな問題でした。
というわけで、今後各大学での個別試験でもそれなりの頻度で出題されることが予想されますね。
…さて、それでは解説に入りますが、まず核酸って何でしょうか?
答えは、ざっくり言えば「細胞の核内に存在する酸性物質」ですね。
もともとは、核内に"リン"を多く含む未知の物質があるとして、スイスのフリードリヒ・ミーシャという方が「ヌクレイン」と命名したのがはじまりのようです。
ヌクレインという言葉は知らなくて良いです。
では、核酸の構造を細かく見ていきましょう。
(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/核酸)
wikipediaより引用しましたが、この図はいい具合に端折られてかつ炭素の番号がハイライトされてて、理解するには非常にいいですね。
具体的に見ていくと、真ん中が糖で、左にリン酸基、右に塩基(bace)が付いている構造になっています。
つまり、リン酸・糖・塩基の3つの構造が合わさっているわけですね。
そして、これらをひっくるめて、核酸の一単位を「ヌクレオチド」と呼びます。
もっと噛み砕いた図でみると…
(http://www.mogella.com/dendo/col/index.php?eid=101)
こういうイメージになります。
ここでポイントは2点あって、一つは糖が五炭糖(ペントース)であること、もう一つは塩基には5種類あるということです。
ヌクレオチド内にあるこの五炭糖のことを、「リボース」もしくは「デオキシリボース」といいます。
ちなみに上のwikipedia引用の図は、リボースですね。
この2番目の炭素についているOHがHになると、デオキシリボースになります。
リボースの酸素が一つ外れる=デオキシリボース
というわけですね。
そして、塩基の種類についてですが、
アデニン(A)
グアニン(G)
シトシン(C)
チミン(T)
ウラシル(U)
の5つがあります。
そして、AとT(またはU)、GとCがペアになります。
ウラシルはDNAでは登場せず、RNAでチミンの代わりをします。
(http://www.mogella.com/dendo/col/index.php?eid=101)
さらに、高校化学としてはこの一歩先が大事です。
キーワードは、水素結合です。
結論を言えば、AとTの結合は2個の、GとCの結合は3個の水素結合が存在します。
まあ、細かい構造上のことは一度資料集でもご覧になって確認してもらって、とにかく個数だけでも覚えてください。
覚え方は…あの、野球知ってる人は、G.G.佐藤って選手いたじゃないですか?落球で有名の。
それに掛けて G-C 3個 とかどうでしょうか?
つまらんシャレ言ってスミマセン(^_^;
まあこれで、核酸の基本は押さえたことになるかと思います。
あと残すは、ヌクレオチド同士の結合についてですね。
ヌクレオチド同士は、リン酸基のOHと糖の3番の炭素に付いてるOHとが、縮合重合することで連なります。
大事なところは、炭素の番号ですね。
もう一度、ウィキから引用の図を貼ります。
この図の通り、リン酸基が付いてる炭素は5番なので、「5番と3番が結合する」ことになります。
そして、この結合は当然非対称にあるため、5番の方向を5'側、3番の方向を3'側というように名付けます。
ここまで知っていれば、だいたいどんな問題が来ても大丈夫でしょう。
もっと詳しく学びたい方は、生物の図説を読むことをオススメいたします。
…というわけで、核酸のお話は以上になります。
天然高分子化合物シリーズはこれにて終了。
後半だいぶ筆が重くなってしまいましたが、なんとかやり切れて良かったです。
少しでも読んでくれた皆さんの勉強の参考になったら嬉しいです^_^
そして、次回からはちょっと数学の話をしたいと思います。
それでは、また!