再受験・学士編入で医学部を目指そう

20代後半、男。医師・獣医師。 医学部受験情報の発信や編入向けの生命科学の解説をしていきます。2018年3月31日より医学部編入受験生のためのウェブサイトMediTransを立ち上げましたhttps://www.meditrans.solutions

【大学受験】私大医学部 各論 ~岩手医科、杏林、愛知医科、藤田保健~

僕のこれまでの家庭教師経験で、割と踏み込んで指導したことのある以下4大学について、そこがどんな試験形式なのか、どんな特徴があるのかなど紹介していきます。

 

岩手医科大学

河合偏差値: 65.0~67.4
再受験: 寛容
一次配点: 数100・理(2)150・外100

とにかく問題が簡単。そういう点では、他大で太刀打ちできなくても、ここならワンチャンあるかも。
さらに一次合格者が医学部の中で最も多く、それもワンチャンを匂わせる。

まあでも簡単だからこそ、高得点争いとなるので、結局合格圏に入るにはそれなりに高い学力が必要だろう。

といいつつ、2016年は難化し、今後の動向に注目。

また、歯科医師限定の編入試験もやっている稀有な大学。
奨学金も充実しているようだし、歯医者から狙ってる人にはいいかもしれない。

普通の再受験も寛容のようだし、どうしても国立に受からない場合は視野にいれるのもありかと。


杏林大学

河合偏差値: 65.0~67.4
再受験: かなり寛容
一次配点: 外100・数100・理(2)150

前回紹介したサイト『私立医学部受験情報』では、今年度は再受験寛容度はかなり寛容とのことであるが、これまでの経過を見るとそのあたりは不安定な模様。

キャンパスが東京都内にあるのは(駅からは遠い)、地方に行きたくない人にとってはプラスか。

入試問題は、とにかくスピード型入試。
受ける予定の人は、過去問を入念に解いておくべきだろう。

偏差値は低めでお得感はあるが、出題のタイプが向いてなさそうだったら固執しないようにしよう。

 


・愛知医科大学

河合偏差値: 65.0~67.4
再受験: 厳しい
一次配点: 数150・理(2)200・外150

名古屋市のお隣長久手市にある医大。まあ田舎と言ったら田舎だが、長久手自体がニュータウンな感じなので、きれいなお店とか多い。

問題はオーソドックスな標準的な問題が多く、私大の中では素直なほうで、勉強した雰囲気得点が取れるような気がします。

僕の認識が正しければ、東海・北陸地方在住の私大医学部志望者にとっては、けっこう第一志望になりうる大学で、偏差値は高くないが人気はそれなりにある。

つまり、親御さんのイメージ的には、金沢医大や藤田保健衛生大よりも良さげのよう。
今となってはトントンだと思いますが。

昔は編入制度もあったようだが廃止され、二次の面接の難易度が高いということから、再受験生にとってはあまりオススメできる大学ではないかもしれない。


藤田保健衛生大学

河合偏差値: 65.0~67.4
再受験: 寛容
一次配点: 数200・理(2)200・外(英)200

まず学校名が長い。が、言ってるうちに慣れる。

名古屋帝国大学(現・名古屋大学)医学部出身の藤田啓介さんが1968年に設立した新設私大(ウィキペディアより)。

という歴史的なこともあってか、むかしの人のイメージはあまりよくない。以前はもっと偏差値が低かったらしい。

しかし、現在では教授陣のレベルも高く、偏差値的にも愛知医大と肩を並べ、若い人にとってはけっこう魅力的であると思う。

立地としては、愛知県豊明市に位置し、名古屋中心部からだいぶ離れるが、この辺りはバスが充実している印象。通いにくいということは、まあないだろうと思われる。

入試問題は、けっこう説明不足感が否めない、題意が掴みにくい設問が散在される。
せっかくの実力が生かせない場合もあるかもしれない。

難易度としては標準的だが、高得点を取るのは難しい印象。

再受験寛容度は高く、再受験生にとってはチャレンジしがいはあるか。
ただ、近年は再受験生の合格者が減っているようで、受験するメリットは薄まっていると思われる。